裏ノ畑ニヲリマス
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「雪割草のシーズンになりました。今年は天候が不安定でなかなか見ごろとなりませんでしたが、ようやく花見ができそうです」
巻町のKUから、葉書が届いた。そこには「蒼空」と名づけられた花と「無名」と書かれた花のとても鮮明な写真が載っていた。
「ふ~ん。あいつ雪割草の趣味があるのか」
私は「花より団子。いやいや花よりお酒」の方であるが、何故かとてもその葉書の小さな花に惹かれた。
KUは今はなき「巻農業高校」の同年生で、高校時代はクラスも違い一言二言話したくらいで全く交流はなかった。それが昨年の同年会で幹事をして以来メールでやりとりをしてたまに酒等飲んでいる。
「雪割草か、なかなか絵になるな」
それに引き換えオレは「喰うことと呑むこと」これじゃ婦女子にゃもてないな。
なんてベルトの穴をひとつずらしたお腹を見つめて(もちろんゆるい方にですが)巻町に向かいました。
その温室では、丹精込めたそのポットに息づいてるか細い茎に、ほんとにほんとに可愛らしい花が咲きそろっていました。
ほどなくすると、40代とおぼしき素敵な女性が訪ねてきた。
「おい何モンだ」「いや仕事でつき合いのある女性」との事
その彼女は「私が描いた」という額に入った絵を置いていった。
いやいや恐れ入谷の吉衛門でした。趣味が高尚だとこんな素敵な人とつきあえるのか。
俺も負けちゃ入られないぞ。
そばかうどんでも打ってうまい純米大吟醸なんか用意をして、仕事でつきあいのある素敵な女性に案内をだそうかな。
「親しくしている蔵元からしぼりたてのうまい酒と、そば粉が手に入りました。拙いながらもそばを打ちますので是非おいでを下さい」なあんちゃ~てね。
お~っといけねぇ。かあちゃんが来た。それでは今日はこの辺で。
黄色い花は畑に植えられていた福寿草です。
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